Ghost like girlfriend

TestifyColumn

2018.7.11.PM28:11

朝起きてから編曲作業をして夜、渋谷へ向かった。
CDショップの列に並んでCDを買い、ミルキーウェイというライブハウスでSUMOMOLIKESを観た。
そのバンドのVJのかとうみさとさんは、以前「Before sunny morning」という楽曲のMVを撮って下さった。

みさとさん含め、あのビデオ撮影で知り合ったスタッフさんやキャストさんの中には今でも連絡を取ったり何処かで遊んだりしている方も居る。
撮影現場が凄く楽しかったし、その思い出から今では楽曲を聴くとビデオの映像が脳内を流れていく。

「Before sunny morning」は、自分の19の夏を書いた楽曲だ。
ビデオを観てもらえれば分かってもらえると思うが、非常にキラキラしている。
よく浮かばれるけど滅多に見られないような、そんな青春感が漂っている。

だけど実際のところ、自分の19はあんなに煌めくどころか、何なら少しくすんでいた。

大学へ入ってから初めての夏休みに、高校の頃のクラスメイト全体でバーベキューをした。
到着すると、その場に居たほとんどの髪型と服装が変わっている。
見た目から遊び方、耳にする噂話まで、とにかく全てが派手になっていた。

それがとてもショックだった。
みんな中身まで変わってしまったと勘違いしては、寂しくなりつつ焦げ気味の肉を口へ只々運んでいた。

この頃、初めてのライブを行っている。
その出来事を以ってある意味自分も変わったと思っていたので、万遍なく話しかけてみると気まずい奴とは気まずいし、怖い奴は怖い。
関係性の段差の高さはまるで変わる事がなく、自分の変わってなさも相まって更にしょげた。

皆が酒で狂っていくにつれて、夜も深くなっていく。
卒業してからも連絡を取り合って遊んでいた友人らとコーラを飲んで話していた。
その中の一人が車で来ていた。
車でそう遠くない場所には大浜という海がある。
「夜明けを待ってみるか」と誰かが提案して、コンビニで色々買って海へ向かった。

テトラポットを飛び渡って、防波堤の先端へ辿り着いた。
時折の海風が夏と思えないくらい強い。
夜明けまで時間がある。
絶え間ない学内ゴシップを各々持ち寄って長い事話していたのに、気付けばグラデュエーション式に結構な将来の話をしていた。

水面の色が変わり始める。
それにつれて釣り人も一人二人と増えていく。
そしてのっそりと太陽が現れて、見事なまでに全てをピンク色に染め上げた。

その光景に感動しきった後、太陽をドラゴンボールや光線に見立てて大喜利式に各々ポーズをきめて、写真を取り合った。

昨年3月、大学を卒業した。
結局髪も染めずピアスも開けず、20歳を超えてからもそんなに酒を飲まなかった。
卒業式から数日経ったある日、大学4年間の写真を振り返っていた。
そして出てきたのが、防波堤で撮ったあの写真だった。

緩やかに、フォルダの中を覗いていった。

朝までカラオケした帰りの後ろ姿。
先輩ミュージシャンと打ち上げで未来を話している時の窓。
一晩中曲作りしたけど何も出来なかった帰り道。
友達と何となく撮った駅でのツーショット。

綺麗だから撮った訳で当たり前なんだけれども、写しておいた夜明けは全部ピンクに染まっていたし、写真の続きを何とか歩んでこれた事を実感した。
その瞬間その時で一番曲にしたいテーマが生まれ、もし新曲を出せるとして、これが最後になったとしても悔いはないと思った事から曲にした。

そうして出来たのが「Before sunny morning」、晴れやかな朝の手前。
先がどれだけ分からなくても今まで通り続いていくし、その中に色んな幸せがあるはずだと励まし合う楽曲である。

歌詞の完成まで2ヶ月半と、もう信じられないくらい時間が掛かった。
それ故に大好きで、とても大切にしている楽曲なので、歌詞を読みつつ、改めて聴いてもらえると嬉しい。
この楽曲を以って、知らない誰かにですら「大丈夫」と言いたい。

最近の話を少しすると相変わらず曲作りをしていて、ある一曲のアレンジがこの一週間ほど全く浮かばなかった。
浮かばなかったのだが、先ほどようやく糸口が見えてホッとしている。
多分完成すれば凄い楽曲になると思う。
続きを歩める事はとても尊い。

2018.7.12.AM5:58

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